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思春期と性感染症

性感染症は今や思春期で最も多く罹っている病気で、若者の性の健康を損ないかねません。 正しく理解して性感染症に罹らないようにしましょう。

男女どちらが多いですか?
日本人全体からすれば、女性の性感染症の方がわずかに多いのです(性感染症全体のうち男性45%、女性55%)が、10代に限れば圧倒的に女性に多いのです。つまり10歳代では性感染症に罹っている73−95%は女性なのです。10歳代後半では女性の57人に1人の割で性感染症に罹っていることになるのです。全体としては女性の性感染症の方が 5 歳早いパターンです。


 
もう少し詳しく
今までの 10 歳代の女性の性感染症の特徴は、
1、

中学生までは性感染症は少ない

2、

高校1年生(15歳)になると急増し、高校3年間で最高に達す

3、 高校卒業以降は成人並みになる
4、 男性より女性に圧倒的に多い
高校生の性感染症に対する知識が欠如しており、教育が必要なのです。
 
思春期の女性に多い性感染症はクラミジア
10歳代前半には、淋菌感染症、ヘルペス、コンジローマ、トリコモナスの順にみられますが、10歳代後半では、クラミジアが圧倒的に多く、淋菌感染症、コンジローマ、ヘルペス、トリコモナス、の順に多いのです 。
 
思春期女性のクラミジア
性器クラミジアは10歳代前半(10―14歳)の女性にはほとんどないか、少ないのですが、10歳代後半(15−19歳)には急増するのです。10歳代後半の女性の性感染症の72%がクラミジアで、10歳代後半の女性の100人に1人がクラミジアに罹っているのです。同世代の男性の実に4倍の多さなのです。しかもクラミジアは症状が出るのは感染者のうちの 5 分の1とされていますので、それと診断されていない感染者はかなりの数になるのです。実際に別の調査によると症状のないクラミジアの率も推定すると20人に1人の割りだともいわれています。症状がないだけに、知らないうちにセックスパートナーにうつしてしまうのです。
 
思春期クラミジアの治療
アジスロマイシン(商品名 ジスロマック)に効果があるとされています。必ず(1)セックスパートナーも同時に検査・治療しましょう、(2)治療薬内服後2− 3週間で再検査をして治癒しているかを確かめましょう 。
 
思春期女性と淋菌感染症
昔から淋菌感染症は男性のものと決まっているほど男性に多かったのです。実際に現在でも20歳代以降では圧倒的に男性に多いです。しかし10歳代前半には淋菌感染症はほとんどありませんが、10歳代後半(15−19歳)に限れば、男性とほぼ同じ率で女性の淋菌感染症が多いのが特徴です。とくに女性では症状のない淋菌感染症も増えており、全体として最近 5 年間で2.5倍に増えています。また最近まで有効とされていた抗生物質に抵抗する淋菌が増加していることも注目すべきことです。したがって以前のように症状(緑色のにおいのあるおりもの)だけで判断せずに検査をすることが大事です。

治療は抗生物質や抗菌剤しかありませんが、必ず治癒したかどうかの検査が必要です。

 
思春期女性と性器ヘルペス
性器ヘルペスは男性より女性に多いのが特徴ですが、10歳代では圧倒的に女性に多いのです。10歳代後半の女性では同世代の男性の実に 7 倍にも達するのです。診断や治療は「一般疾患」の項をご覧下さい。
 
思春期女性とコンジローマ
コンジローマは女性にやや多い病気ですが、10歳代後半(15−19歳)では女性が男性の3倍と圧倒的に女性に多いのです。しかも注目すべきことはコンジローマを起こすウイルスであるヒトパピローマウイルスには、子宮頚ガンを発生させるリスクが高い型の感染が若年者で極めて多いことです。これは今の10歳代後半(15−19歳)が罹っているコンジローマが単にコンジローマの感染だけで済まずに将来若くして子宮頚ガンになる可能性が高いことなのです。
診断や治療は「一般疾患」の項をご覧下さい 。
 
性感染症を予防するには
性感染症を広げないためには、二つのことに注意しましょう。

まず性感染症に罹らないようにするためには性行為の時には必ずコンドームを使用することです。コンドームを使用すれば絶対に性感染症に罹らないというのではないですが、感染する可能性は極めて少なくなります。しかしコンドームの出荷量が最近急激に減っています。これは性感染症のリスクのある性行為にもコンドームが使用されることが減っているのでしょう。

 次に気をつけることは、新しいセックスパートナーができれば早い目にチェックをすることです。感染したことを知らずに次々と感染させてしまうのを防ぐことが大事だからです。

 
 
【 2004年10月更新】


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