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思春期とスポーツ

近年思春期の子供たちの運動不足や体力低下が指摘されています。運動不足は、将来肥満、生活習慣病などに移行するのです。

スポーツの目的は?
思春期のスポーツの目的は、いうまでもなく心身の成長・発達を促し、習慣づけを行うことにあるのです。脳、神経、呼吸・循環、筋肉、骨格系を発達させて、動きをスマートに、持続させ、力強く、しかも試合での駆け引きを身につけることにあるのです。親が日ごろからスポーツをしている家庭の子供はスポーツ好きになる傾向があり、次世代へ継承されるのです。
 
スポーツをしているでしょうか?
10代のスポーツをする習慣についての調査から、過去1年間週1回未満の率は32%、週6回以上の率は同じく32%でしたので、ほとんど運動をしない群、運動を良くする群、その中間群と3分の1ずつであるのです。
 
体力は?
文部科学省の「体力並びに運動能力調査」からは、1975年までは体力は向上傾向にあり、その後の10年間は停滞し、1985年以降は低下傾向にあるのです。WHO(世界保健機構)の報告(2000年)の身体活動の国際比較でもわが国の 15 歳男女は先進国中最も低いレベルにあるのです 。
 
月経とコンディション
月経周期の時期によるスポーツのコンディションをみると、

良い時期は、月経終了から2週間程度

悪い時期は、月経時期と月経の前1週間
 
月経中のスポーツ
思春期女子の月経中のスポーツについては賛否両論があります。ある程度のスポーツ活動は、月経中でもむしろ行った方が月経痛の改善によいこともあるのです。したがって月経中のスポーツについては「本人の自由意志を尊重し、やりたい者には規制せず、やりたくない者には強制しない」が基本でしょう。また月経中の陸上スポーツは問題ないですが、水泳では強制すべきではないというのが平均的な考え方でしょう 。
 
スポーツと月経の変更
大事な試合などが月経期間中や月経前 1 週間のコンディションの悪い時期にあたるのを避けるためにホルモン剤を用いて月経を移動させることも行われています。しかし女性ホルモン剤は卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤のために服用中は月経前の状態と同じくコンディションはよくない。したがって前もって試合の2−3ヵ月前、すくなくとも 1 ヵ月から周期を移動させておくほうがよいことになるのです 。
 
スポーツによる障害はありますか?
スポーツは「両刃の剣」ともいわれやり方によっては、心身の良好な発達とは逆に障害ともなりえるのです。とくに思春期ではもっとも成長する時期にあるので誤ったトレーニングはいろいろの障害を起こす可能性があるのです。それらは
【1】
骨折・捻挫
どの年代でもスポーツ障害のトップですが、とくに骨の成長がピークにある時期にある思春期では骨の障害、なかでも足首、手指が多いのです。
【2】
運動性月経異常
スポーツ活動を盛んに行っている思春期の子供では、
(1)初経(初潮)の遅れ
激しい運動をしている児童では初経は、軽い運動か運動をしていない児童に比べて0.6歳遅いといわれています。
(2)月経周期の異常
運動を激しくしている選手では、軽い運動をしているか、全く運動をしていない児童に比べて、正常月経の割合が少なく、無月経や月経周期の長い稀発月経の割合が高いのです。
【3】
燃え尽き症候群
頑張ってスポーツをしている子供たちは、周囲の期待にこたえられず、さまざまな精神的・身体的症状があらわれ、ついにはスポーツをやめてしまうこともあるのです。
その理由は、運動をすることによるストレス、体脂肪の減少、だといわれています。 これらを放置すると、月経異常が重くなり、将来の妊娠する能力にも影響する可能性 があるのです。それを予防するためにはホルモン治療を行うことが大事になります。
 
どうすればいいのでしょう?
思春期は、「スポーツは楽しいもの」であることをしっかりと自覚させ日常生活の一つとして取り入れることが一番重要となります。
 
 
【 2004年10月更新】


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