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思春期と子宮内膜症

子宮内膜症は月経と密接に関係しています。思春期には少ないとされていますが、初潮(初経)があってからは子宮内膜症にかかる可能性があるのです。

子宮内膜症とは?
子宮内膜症は、子宮内膜と似た組織が子宮以外の部位で増殖、発育する原因不明の疾患です。良性ですが、痛みの症状、月経痛、下腹部痛、性交痛などが主症状です。
 
年齢との関係は?
子宮内膜症は初経がみられてからでないと発生しないとされています。この病気になるとすれば、初潮(初経)後3〜4年以降とされています。したがって 10 歳代後半から見られ出し、性成熟期に急激に増加し、閉経とともに急激に減少する疾患です。
 
今までで一番早いのは?
わが国では11歳、初経後1ヵ月でみられたとの報告があります。
 
なりやすい人
この病気になりやすい女性は、
(1)

初潮(初経)が早い

(2)

月経周期が短い

(3) 月経の期間が長い
(4) 母親や姉妹が子宮内膜症にかかっている
(5) 婦人科の手術を受けたことがある
です。
 
実際には
最近の調査(日本産婦人科医会、「若年子宮内膜症の治療における実態調査」2007年3月)によりますと、子宮内膜症と診断された患者さんの年齢は、

10歳代       8.3%

20歳代      35.6%

30歳以上    56.1%

で、10歳代でもかなり多いといえます。
 
思春期の子宮内膜症の重症度は?
進行期(T期からW期まであり、T期が軽症)ではT期 82%、U期 17%と軽症が多いようです。
 
どの部位に多いですか?
思春期の子宮内膜症では、卵巣の子宮内膜症(チョコレート嚢腫)は少なく、腹膜の病変が多いのです。
 
ガンができる率は?
卵巣の子宮内膜症(チョコレート嚢腫)の卵巣ガン合併する率は、10歳代は0%で、20歳代・30歳代で1%、40歳代で4%程度です。
 
症状は?
思春期の内膜症の症状は、ほとんどが痛みで、とくに月経痛がほとんどです 。
 
診断は ?
思春期の女性では経膣超音波検査や腹腔鏡下手術が容易にできないことが多いので、MRI検査が主となります。したがって思春期の子宮内膜症の診断は、自覚症状、内診所見、MRIなどの画像診断を総合的に判断して、本疾患を疑う「臨床子宮内膜症」となることがほとんどです 。
 
治療は?
診断が「確定診断」ではなく本疾患を疑う「臨床子宮内膜症」ですから、治療は確定診断を得ずに薬物療法をすることが多くならざるを得ないのです。また治療の基本は、
(1)

主に疼痛である症状を緩和すること

(2)

子宮内膜症を悪化させないようにすること

(3) 妊娠する可能性(妊孕性、にんようせい)を維持すること
ですが、本人はもちろんのこと家族にも十分理解してもらうことが重要です。具体的な治療としては、痛み止め、経口避妊薬(ピル)などですが、ホルモン治療 ( ピル ) に対する受け入れ、理解が得られないことが思春期の女性では多いのです。
 
思春期の子宮内膜症での問題点は
思春期の子宮内膜症は少ないですが、初潮(初経)年齢が若くなっている近年では、 増加する可能性がある病気です。しかし思春期の女性の子宮内膜症では、
(1)

診断が不確定のことが多い

(2)

ホルモン治療に対する受け入れが容易でない

(3)

再発したときの対応をどうするか

(4) 結婚や妊娠に対する不安をどう解消するか
などが問題点といえます。
 
 
【 2004年9月更新、2009年1月追加】


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