「思春期の肥満」
思春期は急速に成長する時期ですから、栄養・カロリーを十分とる必要はあります。しかしアンバランスにとりすぎ肥満になると成人になって生活習慣病になるのです。
思春期の肥満が増えています
思春期の子どもたちの肥満は増加しています(文部科学省・学校保健統計調査報告書)。
この肥満傾向のある児の率はこの25年で約2倍に増えています。たとえば12歳児では昭和52年度では肥満傾向児の割合は6.6%であったのが、平成18年度には11.8%と増えているのです。
小児・思春期の肥満は生活習慣病へ
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かつて「成人病」といわれた病気(脳卒中、ガン、心臓病)は、遺伝の要素、環境的な要素、それに生活習慣の要素が加わっていると考えられていました。
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その後の研究で、原因の大半が長年にわたる生活習慣にあり、間違った食事や運動などの生活習慣によって高脂血症・高血圧・糖尿病がどの年齢にも起こりうることが分ったために、小児・思春期のころから予防に気をつけなければならないことから「生活習慣病」と呼ばれるようになったのです。
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若い頃には「成人病」や「生活習慣病」はあまり関係ないと考えているかも知れませんが、いつかは皆な等しく向き合うことになるのです。
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肥満が、生活習慣病の大原因だということははっきりしています。
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小児肥満がそのまま成人期の肥満につながるのは、30〜50%といわれています。このことから、小児・思春期の肥満が、将来成人してからの生活習慣病につながることは容易に想像がつきます。
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小児・思春期の肥満を減らし、正しい栄養・食習慣をすれば、生活習慣病が防げる可能性が高いのです。
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小児・思春期の肥満の裏には、すでに他の大事な病気、たとえば高脂血症、糖尿病、他の内分泌疾患が隠れているかも知れませんから、検査・治療することも大事です。
実際の体重は
体重は身長に関係してきます。現在最も信頼性の高い標準体重の計算方法は、「体格指数(BMI)」といわれ、国際的に使われています。その理由は最も大事な体脂肪量を良く表しているからです。
実際は、
体格指数(BMI)=体重(Kg)÷身長(m) × 身長(m)
で計算されています。
たとえば身長160cmで体重が53Kgだと、
体格指数(BMI)=53÷1.6÷1.6=20.7
となります。 体格指数(BMI)は、女性では21.8が標準体重だとされています。
したがって
貴女の標準体重=身長(m) × 身長(m)x21.8
で計算されます。
たとえば貴女の身長が158cmであれば、
貴女の標準体重は、1.58x1.58x21.8で、54.4Kg
肥満は、この標準体重より20%増えたときを指します。
つまり、貴女の体重が、
54.4x1.2=65.3Kg以上
の体重であれば肥満ということになります。
思春期の栄養のポイント
生涯のなかで急速に成長する思春期には、神経・骨・筋肉・血液などの全ての基礎を作っているのですから、さまざまな栄養素が必要なのはいうまでもありません。したがって次の7つのことを守ることが将来病気にならないために必要な事です。
(1)
バランスのとれた栄養をとる
(2)
規則正しくとる
・基本的なことですが、1日の食事構成は朝、昼、夕および間食で欠食がないようにする
(3)
エネルギーをとる
・主に米・パンなどの穀類に多い炭水化物で
(4)
たんぱく質を十分とる
・三大栄養素の一つ
・肉・魚・卵・大豆・牛乳に多い
(5)
カルシウムをとる
・骨や歯を作っている
・思春期の骨の量が歳をとってからの
骨の量
に比例する
・神経の働きにも関係している
・牛乳、小魚、海草、大豆および大豆製品、緑黄色野菜などに多いです
(6)
ビタミンをとる
(7)
鉄をとる
・血液を造る大事なミネラル(無機質)です
・魚、貝、大豆、緑黄色野菜、海草、レバーなどに含まれています
実際には
あれこれ食事の内容を考えなくても、おおまかに
(1)
朝・昼・夕に食事をとり、間食もほどほどに
(2)
3回の食事も、ご飯かパン、おかず、副菜(主に野菜)、汁物、デザートがあればよいのです
(3)
飲み物として牛乳・野菜ジュースがあれば完璧です
ともかく偏らないことです。
婦人科的には
思春期の「肥満」は、「やせ」ている場合程婦人科の病気に影響はしないようです。たとえばやせでは月経不順・無月経などが起こりますが、思春期の肥満では、
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月経異常の率はやせに比べて少ない
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成人になっても肥満が続けば、子宮体ガンの確率が高くなる、妊娠した場合に妊娠性高血圧や難産が多くなる
などが問題となるでしょう。
【2007年6月更新】
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