思春期の月経異常
【一般疾患より再掲載】
最近の思春期の女子では12歳前後に初経(初潮)がきて、数年で卵巣の働きが安定するとされています。当然その間には、月経の異常が起こりやすいのです。
思春期とは?
女子は、小児期を過ぎると身体とともに性機能が発達します。それは二次性徴といい、乳房の発育、陰毛の発生、さらに初経があったあと月経周期がほぼ順調になります。これらの一連の期間を思春期とよんでいるのです。個人差があるのですが、わが国では8歳から18歳くらいまでの期間をいいます。男子では、これより少し遅く11歳から19歳までとされています 。
いつ頃初経が?
最近のわが国の女子では、乳房の発達は10歳前後、陰毛発生は11歳前後、初経は10歳から15歳の間、平均12歳すぎで起こるとされています 。
思春期に多い月経異常
最近産婦人科を受診する思春期女子の中では、妊娠や性感染症も増えつつありますが、月経異常が50%を占めています。それは初経後卵巣が徐々に成熟していきますので、初経後の月経が順調な女子は30%で、逆に70%は不順なのです。それだけ思春期には月経異常がみられるのです。
思春期の月経異常の特徴
思春期の月経異常には成人女性の場合と違い注意を要する点があります。
たとえば、
成熟過程にあるので徐々に月経が落ちついてくることが多い
月経痛は排卵があると強くなるので、初経後徐々に強くなってくる
月経異常の影に大きな病気があることがある
初経が始まらない場合は早い目に検査をする
妊娠していることも想定しておく
などです。将来の卵巣機能、妊娠などに関係することもありますので早い目の受診が望まれます。
どんな月経異常?
思春期にはいろんな月経異常がみられますが、なかでも
1
月経痛がひどい(月経困難症)
33%
2
一度あった月経が2ヵ月以上ない(続発無月経)
29%
3
月経が長引いたり、不規則に出血がある(機能性出血)
20%
4
その他
18%
月経の量が異常に多い(過多月経)
月経周期が40日以上である(希発月経)
18歳になっても一度も月経がない(原発無月経)
早く二次性徴が始まる(早発思春期)
などがあります。
主な月経異常について
主なものについて概説しますが、詳しくは別項で述べます。
1
月経困難症
初経まもない頃は排卵していないことが多く、月経痛があることの方 が少ない(約20%)ですが、徐々に排卵性月経になりますので、月経痛も増えて数年の内に80%に月経痛があります。中でもひどいの20%程度とされています。多くの場合は痛み止めで対応できますが、ひどいときは受診しましょう。
2
続発無月経
月経が2ヵ月以上ない場合で、原因として成熟過程にある、ストレス、 ダイエット、激しい運動等がある。卵巣機能の程度に応じてホルモン剤を飲みながら自然の月経回復を待つ。
3
機能性出血
思春期女子の卵巣機能の発育途上によくみられる。卵巣機能が軽度障害されているときに、月経に引き続いてダラダラと出血があったり、月経が終わって数日あとに出血があります。出血の量は少なく、貧血になることは少ないですが、期間が長いときには学校などの生活に影 響します。ホルモン剤による治療で治癒することが多いです。
4
希発月経
正常月経の周期は、25−38日であるが、初経後まもない頃には40日以上の周期になることがある。徐々に周期は安定するが、60日以上月経が無いときはホルモン剤での治療が望ましい。
5
頻発月経
月経が23日以内に早くあることをいいます。時たまなら良いのですが、3回以上連続するときには、学校や日常生活に差しつかえるので治療が必要です。
6
原発無月経
18歳になっても月経が一度もない場合をいいます。 子宮、卵巣、ホルモン、染色体などの検査が行われます。18歳を待たず に16歳までに初経がなければ検査をしてもいいです。
検査・診察は
多くの場合内診はしないで、経腹的(お腹の上からの)超音波検査、血液中のホルモン測定がほとんどです。
【2004年2月更新】
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