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「喫煙と卵巣機能」

最近女性の喫煙者が増えています。喫煙は、肺がんの発生など身体に良くないことは分かっています。卵巣の働きにはどのように影響するのでしょうか?
 
喫煙すると
喫煙するとさまざまな体調の変化が起きることはよく知られていますが、妊娠を除いて婦人科系では卵巣機能や女性ホルモンに関して主に以下のようなことが起こるのです。
女性ホルモン、とくに卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少する
卵巣の中の卵胞の発育が悪くなる
月経不順になる率が高い
不妊の率が高くなる(喫煙者 10.7%、非喫煙者 5.4%)
体外受精でも妊娠率は、約半分である
閉経年齢が1.5〜2.5年早くなる
骨塩量が少なくなり骨粗しょう症になりやすい
女性ホルモンが出るとなりやすい子宮筋腫や子宮内膜症の発生が、喫煙者では減る
肌のシミ、しわが増える(ビタミン C が破壊される)
 
体外受精では
これらの中でも、たとえば体外受精でも喫煙者では非喫煙者に比べて全ての面で悪いのです。
喫煙者では
卵胞が成熟するまでに必要な注射剤の使用量が30%多い
成熟する卵胞の数は20%少ない
採卵数も20%少ない
受精卵の数も同様に20%少ない
妊娠率は非喫煙者の場合の50〜60%と低い
 
なぜ卵巣の働きが悪くなるのでしょうか
以上のように喫煙者では卵巣の働きが悪くなりますが、なぜ、どのようにしてタバコは卵巣の働きに悪影響を与えるのでしょうか。タバコに含まれているニコチン、二酸化炭素やコチニンなど多くの物質が作用しているのです。
1 卵巣でのホルモンの産生に影響する
 

卵巣の中で女性ホルモン、とくに卵胞ホルモンが作られています。作られるためには酵素が必要です。タバコの成分の多くは卵巣の中にあるホルモンを作る酵素の活性(働き)を低下させるのです。そのために女性ホルモンができにくくなるのです。

2 女性ホルモンを早く失活させます
  卵巣で作られた女性ホルモン、とくに卵胞ホルモンは卵巣から血液中を通って子宮、膣、肌、骨などに到達して作用しますが、その途中でホルモンは代謝を受けて(壊されて)徐々に作用が弱くなるのです。その途中での代謝をタバコの成分が促進させるのです。つまり早く活性がなくなる(働かなくなる)のです。
3 脳での作用
 

脳の中にはドーパミン、セロトニンなど多くの物質があり脳細胞の働きを支えているのです。タバコの成分は脳の細胞での大事な役目をするドーパミンという物質の働きにマイナスの影響を与えているのです。

4 細胞での作用
  身体全体の細胞の活力にはカルシュムが必須ですが、タバコの成分にはこのカルシュムの代謝に悪影響を与えて細胞の活力を減少させているのです。当然女性ホルモンに関係する体の中の多くの細胞の活力も喫煙により減ることになるのです。
 
卵巣のより良い機能のために
身体全体はもちろんのこと卵巣に限っても喫煙することは悪影響はあっても良い影響はないのです。月経や妊娠のためにも禁煙することが最善の策といえます。
 
 
 
【2005年10月更新】
 
 
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