つわり
妊娠すると、吐き気がし、気分が悪くなり、食欲も減り、体重が減ってきます。これが「つわり」です。
なかには赤ちゃんの発育に影響しないか心配する方もいます。正しく理解しておきましょう 。
つわりとは ?
月経が遅れて、妊娠したかなあと思った頃に、主に 食欲がなくなり,悪心(気持ちが悪く,ムカムカと吐き気がする),嘔吐(食べたものやつば,胃液などを吐く)などの症状がでてくるのを「つわり」といいます。このほかに、頭が重たく感じる,何となく 1日中眠くて仕方がない、眠気がありボーッとしたような感じになる,などの症状があることもあります。これらの症状は、妊娠すれば少なからず起こるのでいわば「生理的な症状」で正常です。しかし吐き気や嘔吐を繰り返し,何も食べられなく水も飲めないと、身体中の水分がなくなり,血液中の電解質のバランスを失って脱水状態となってしまい、「妊娠悪阻」という病気で、治療を必要とします 。
いつごろから ?
早ければ妊娠5週(予定月経がなくって1週間くらいたった)頃から始まり、14週(妊娠4ヵ月半ば、予定月経から約2ヵ月半たった頃、最後の月経が始まってから丸 3 ヵ月半たった)頃まであることが多いです。個人差がありますが妊娠7−9週(予定月経がなくなってから1ヵ月たった頃、最後の月経開始から 2 ヵ月たった)頃が最も強いことが多いです。なかには妊娠が終了するまで続く方がありますが、きわめてまれです 。
誰にでも
すべての妊婦さんにあるのではありません。妊婦さんの50−70%の方にみられます。つわりは、人により、また同じ人でも妊娠のたびに出る時と出ない時とがあり、程度も異なります。なぜこのように違いが出るかは不明ですが、心理的な環境にも左右されるとされてきました。つまりつわりは個人差が大きいのです。 日常生活ができなくなる「妊娠悪祖」になる方は妊婦の0.2%前後でしょう 。
どんな人がなりやすい
初めて妊娠した方、多胎妊娠、胞状奇胎のときにはつわりが強いとされています。
なぜ起こるの?
妊娠すると、母親と胎児の間を結ぶ胎盤ができます。この胎盤では、さまざまなホルモンや物質が産生されますし、母親からの栄養や物質も取捨選択されて、胎児を守り、発育させるのです。胎盤は、妊娠初期に大きくなる率が最も高く、物質やホルモンを産生する働きが最も活発になる時期なのです。このときの胎盤で作られる物質やホルモンのどれかがつわりを起こしているのですが、残念ながらまだどれであるのかは分かっていません。したがって胎盤が活発に大きくなっているためにつわりがひどいということは、流産しにくいことだともいわれています。
胎児に影響しませんか
妊娠初期のこの時期には胎児は小さく、発育に必要なエネルギーや栄養分はごくわずかですから、つわりがあり、たとえ食事をとらなくても胎児は大きく育ちますから、心配はいりません。つわりがひどかったからといって生まれてくる赤ちゃんの体重が少ないということはありません。
どうすればいいのですか?
つわりは、個人差が大きく、環境も違いますから、すべての方に共通な対処方法があるのではありませんし、効果があるのではありません。試しながらご自分にあった方法を見つけていくしかありません。
無理をしないで、気分転換をする
今の体調に合わせて生活する
無理して食べない( 食べたい物を食べたいときにとる )
何回にも分けて食べてなるべく空腹にしない( 胃の中が空っぽになると気持ちが悪くなるのを避けるためです。いつも胃の中に何か少し食物が入っている状態にしておけばよいのです )
冷して食べる( 味噌汁の湯気をかいだり,炊き立てのご飯の湯気をかいだりした時,さらに気持ちが 悪くなるのを避けるためで、冷たいとにおいはなくなり食べやすくなります)
においのある所は避ける(においに敏感になりさらに気持ち悪くなるで)
実家に帰る(精神的にのんびりすることが目的です)
病院へ行くときは?
「つわり」が、いかに「妊娠初期の生理的な症状で時期が来ればなくなる」とはいえ、程度によっては「妊娠悪阻」で日常生活ができず、体力の消耗が激しいことがあります。以下はどの程度であれば病院へ行くのかの目安ですが、これに限らず心配であれば病院へ行きましょう。
一日中吐く
水も飲めない
体重が妊娠前の1割ぐらい減る
トイレの回数が減り、唇がかさかさになる(脱水症状)
つわりに対する病院での対応で最も一般的なのは、脱水状態を解消するための水分補給に点滴をするのです。中にはビタミンや電解質が含まれています。この点滴でよくなる方が多いですが、効果には個人差があります。
【2004年4月更新】
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