トップへ 院内案内 思春期 一般疾患 更年期 メールマガジン 産婦人科英語豆辞典



子宮内膜症

最近子宮内膜症が増えているといわれています。貴女は大丈夫でしょうか。症状などで子宮内膜症の疑いがあるかどうか自分で判断して受診しましょう。
 
子宮内膜症とは
子宮内膜は、その字のとおり子宮の一番内側にある組織で、妊娠しなければ約1ヵ月で1回女性ホルモンの影響で剥がれ落ちて月経になります。それと同じような組織がどういうわけかお腹の中で育ち増えるのです。
月経と同じように約1ヵ月に1回お腹の中の場所で出血して貯まっていくのが子宮内膜症です。
 
なぜ増えているのでしょうか
以前はお腹の中に貯まった血液の量が少ないときには診断が難しかったのですが、最近は診断方法(超音波検査やMRI検査)や技術が進み早くから診断できるようになったのです。
ですから多くなったというより発見が早くなったというべきでしょうか。これが第一の理由です。
第二の理由は、最近の女性のライフスタイルの変化にあるといわれています。
つまり子宮内膜症は月経がある度に少しずつ大きくなる病気ですから、昔に比べて女性が働いて、妊娠やお産をする年齢も高く、回数が少ないことが、結果として月経の回数を増やしていることになり子宮内膜症が増えるのです。
 
自分でチェックしましょう
この病気は月経があればあるほど罹りやすいのですから、20歳代から40歳代にかけて多いということになります。症状として、ひどい月経痛、月経以外の時の下腹痛、排便時痛、性交時痛、不妊症など 診断は、これらの症状を参考にして内診です。超音波検査、MR検査により行われます。
 
一度表にある質問にお答えになって、 「はい」がいくつあるか数えて下さい。7つ以上ある方はこの病気に罹っている可能性が高いですから、一度診察をお受けになった ら如何でしょうか。
 
質問にお答え下さい。 「はい」がいくつありますか?
自分の年齢が20ー40歳である 生理は順調にある
生理痛がひどい 妊娠したことがない
セックスの時に痛い 婦人科の手術を受けたことがある
便をするときに痛い ピルは飲んでいない
生理以外の時も下腹痛がある 初潮が人より早かった
 
治療
治療方法には、手術、薬(とくにピル)による治療があります。
(1)手術療法
開腹手術と腹腔鏡下手術があります
根治手術(病巣を全て摘出する)と保存手術(病巣を凝固・蒸散する)があります
再発することがあります。とくに保存手術では多いです

(2)薬による治療
以前はGnRHアゴニストなどが使用されていましたが、費用・副作用などの点から徐々に使用されなくなりつつあります。
最近はピルによる治療が行われるようになりました。とくにピルの連続投与法です。ピル21錠(実薬)を4〜6ヵ月連続して飲む方法で、その間は月経がないのですから、子宮内膜症も同じように大きくならないのです。
 
治療方法の選択
治療するかどうか、するとしてもどういう方法でするのかは、年齢、症状の強さ、今後妊娠したいかどうかなどを総合して決めることになります。子宮内膜症は、元来良性ですが、時として悪性化することがありますので選択には注意が必要です。選択基準の一つの案を示しますが、一人一人違いますから担当医と良く相談して決めましょう。
経過観察するときには、薬を服用するか・しないか、ピルを服用するかも相談しましょう。
 
大きさ
妊娠する可能性を残したい
妊娠不要
閉経後
自覚症状軽い
不妊/疼痛合併
10センチ以上
嚢胞摘出
嚢胞摘出
卵巣摘出
両側卵巣摘出
6〜10センチ
嚢胞摘出
嚢胞摘出
卵巣摘出/嚢胞摘出
両側卵巣摘出
4〜6センチ
経過観察
嚢胞摘出/凝固・蒸散
経過観察
両側卵巣摘出
4センチ未満
経過観察
嚢胞摘出/凝固・蒸散
経過観察
経過観察
(京都府立医大 北脇 城先生案を一部表現を変えました)
 
【2000年7月更新、2007年2月追加】
 
copyright(C)2002,miyake. all rights reserved